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廃棄物処理の3原則と廃棄物の処理基準について

産業廃棄物とは?|産業廃棄物の定義と廃棄物の種類について

廃棄物処理の3原則と廃棄物の処理基準について

廃棄物処理の3原則は下記の通りです。

  • 安全化
  • 安定化
  • 減量化

廃棄物を処理するにはこの3つのうちどれかに該当しなければ「処理」をしたことにはなりません。

廃棄物の処理基準について

処理基準とは、廃棄物を処理する際にどんなことに注意する必要があるかというルールのことです。具体的には「臭い匂いを出さない様にする」や「汚い水を地下に染み込ませてはダメ」や「ごみを散らかしながら運んじゃダメ」など常識の範囲内で分かることも規定されています。

一般廃棄物の処理基準を守る対象

一般廃棄物の処理基準を守らなければならないのは市町村です。廃掃法での建前上一般廃棄物の処理責任は市町村にあることになっています。ただ、市町村が廃棄物処理業者などに収集運搬や処理を委託した場合には、その委託された業者も一般廃棄物処理基準を守るべき対象となります。

産業廃棄物の処理基準を守る対象

産業廃棄物の処理基準は対象が排出事業者と処理業者になっています。

共通基準

一般廃棄物・産業廃棄物ともに共通する基準は、政令第3条第1号イ~ニに記載されています。具体的な内容は下記の通りです。

  1. 飛散、流出しないこと
  2. 悪臭、騒音、振動を出さないこと
  3. 生活環境の保全上支障を生ずるおそれのないように必要な措置を講ずること

全てが3の「生活環境の保全上支障を生ずるおそれのないように必要な措置を講ずること」に当てはまるので、この一言につきると言ってもいいかもしれません。

保管基準

保管の基準は、共通基準の飛散、流出、悪臭、騒音、振動の他に、地下への浸透、ねずみ・害虫の発生の事項が加わります。なお、屋外での保管については積み上げ勾配や囲いの規定も出てきます。

処理基準

中間処理に関しては、一般廃棄物、産業廃棄物ともに共通基準の他は焼却炉の構造の基準が省令第1条の7で規定されているのみである。

ちなみに、この省令第1条の7の規定が、数年前にはどこの焼却炉でも見られたドラム缶焼却炉が使用できない根拠になっています。

埋立基準

埋め立て基準は非常に難しいので、法律を専門で学びたい人以外には不要です。ここでは概要だけ記載しておきます。

  1. 埋め立ては最終処分場(現在は15条許可施設のみ)
  2. 安定型最終処分場には安定型産業廃棄物しか入れてはいけない
  3. 有害物は遮断型最終処分場にしか入れてはいけない
  4. 2.3.のことから、管理型最終処分場へは無害の産業廃棄物は入れていい(条件付き)
  5. 管理型最終処分場へも、廃油、廃酸、廃アルカリや一定以上水分を含む汚泥は無害であっても入れてはいけない
  6. 埋立てをしたら土を被せなければならない(覆土)
  7. 一般廃棄物の埋立地には安定型、遮断型という概念はなく、全て管理型という前提で規定されている

それでは今回はここまでです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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